2011-02-22 Tue [ 転載物::商業誌 ]
これは『電撃王』や『電撃プレイステーション』に載せていたコラムの中で思い入れが深いものを、細かくアップトゥデートして載せていくシリーズ。
初めて、マイコンにプリンタを繋げるようになったころ、放電プリンタというタイプがプリンタの主流だった。
放電プリンタ‥と言われても、今の人は誰も見たことないだろうから(見たことある人いるかぁ?)説明すると、表面にアルミニウムをコーディングした特殊な用紙に放電で穴を開けて文字を作っていくって代物だった。
どうしてこんな異様なプリンタを使っていたかというと、放電で穴を開ける構造上、可動部分が少なくて、安い価格で作れたからなんだよね。まあ、安いと言っても、ケースもついていない、剥き出しの機械で、当時の価格で5、6万なんていう、今から考えれば「ふざけた値段」だったけどね。
ともかく当時あったプリンタの中では抜群に安かったし、狭いディスプレイの上でプログラムやデバッグをするよりは、やっぱりプリントアウトされたものを見たほうが、遥かに作業ははかどるってわけで、放電プリンタは広くマイコンファンに親しまれたわけなんだけど、このプリンタには大きな欠点がいくつかあった。
まずプリンタの構造上、アルミ箔を表面に蒸着した特殊な紙を使用するために、やたらめったら紙の値段が高かった。(ロールペーパーなんだが、一巻き二千円とか三千円とか、とんでもない値段だったという記憶がある)
次にそのキラキラ光る蒸着されたアルミ箔に穴を開けて、文字を書くんだから、すこぶる文字が読みづらかった。
しかも表面のアルミ箔のせいで、ボールペンや鉛筆ではメモを書き込んだりできないうえに、時間が経つと表面のアルミ箔が酸化して、ただでさえ読みにくい文字が本当に読めなくなってしまうオマケつき。
そのうえ紙そのものを大きくすることが難しかったので、行がすぐに2段、3段になって、縦に長いプリントアウトになってしまい、ディスプレイで見るよりはマシという程度の効率しか得られなかった。
全くもって、とんでもない代物だったんだよね。
だから、みんな、しかたないから使っていただけで、誰だって「読みやすい文字」になることを期待していたし、やっぱり赤いボールペンで上に文字を書いても読めないような紙よりは、普通に落書き出来る紙が使える方が嬉しいに決まっている。
そこに登場して、たちまち一般化したのが、ドットインパクトプリンタ。これは簡単に言うと、細いピンでインクリボンをぶっ叩いて、紙にインクをつける方法で文字を書く代物。
これになってプリントアウトの質はすばらしく改善された。
文字は白い紙に黒々とインクで印刷され、読みやすかったし、普通の紙が使えるようになって、落書きをすることも出来れば、目を痛くすることもなくプログラムを仔細に検討することも出来た。大きな紙になったので、ピンをコントロールしてCGをプリントすることも出来るようになったし(白黒だったけどね)、そんな無駄使いをしてもあまり頭にこないぐらい紙の値段も安かった。
簡単にいえば、ドットインパクト方式は放電プリンタと比較して、圧倒的に優れていたんだな。
ただし‥たった一つだけ、ドットインパクトプリンタにはとんでもない弱点があった。
それは「うるさい」ということだ。
放電プリンタは紙に放電して穴を開けるんだから、パチパチというセーターの静電気がはじけるみたいな音がすることを除けば、ほとんど騒音はないも同然だった。(その代り、放電プリンタを動かすとオゾンの匂いがしたけれど、ドットインパクトの音に比べれば可愛いもんだ)
ところが、ドットインパクトプリンタは細いピンでインクリボンをぶっ叩いて、紙にインクをつけるんだから、動いている間、かなりの騒音源になった。その騒音のためにプリントアウトは、普通の家では夜中にはとても出来なかったし(布団でくるんでプリントするって強者もいたけど)、会社でもプリントアウトってのはうるさい作業で、プリンタは少なくとも電話機から遠く離れた位置に置かないと、電話も聞き取れなくなるような代物だった。
誰もが、この欠陥にはすぐに気がついて、静かで印字品質がいいプリンタを期待したのは当たり前の成り行きだよね。
で、その要望に応えて、いろいろな方法が出てきた。
例えばサーマルプリンタ。これは特殊な紙(また紙だ)を熱することによって文字を書く、いわば「高級あぶり出し方式」。この方法は紙が高くつくってことを除けば、非常に使いやすかったのでパーソナルワープロの世界では広く使われ、今でも主流の方法の一つになっている。
例えばインクジェットプリンタ。これは極細の水鉄砲で文字を書く‥と理解すればわかりやすい方法。機構を小さくしやすいのと相まって、いわゆるノートコンピュータと組み合わせて使っている人は今でも多いよね。
でも、サーマルプリンタは大量に使うには紙の値段がネックだったし、インクジェットはその登場初期はインク詰まりなどのトラブルが多く、安定したプリンタとはとても呼べない代物だった‥だから、まあそんなわけで、ずうっとオフィスや開発ではプリンタは「うるさい」もので、出来れば印刷ってのは避けたいものだったのだ。
これを決定的に変えたのが、レーザープリンタだ。
レーザープリンタは他のプリンタと比べると桁違いに原理が複雑なので、原理の説明はしないけれど、ともかく「静か」で、しかも「速く」、そのうえ印字品質はちょっとした印刷機並みの性能。しかもコピー用紙、つまり普通紙が使えるという、まさに究極の、誰もが求めていたプリンタと言っても、あながち間違いではない代物だった。
確かに最初のうちはレーザープリンタは、その構造の複雑さでとんでもない値段だったけれど、量産されてたちまち値段が下がり、オフィスでも開発でも、使われるのが当たり前になっていった。
こうして、放電プリンタが消えてから、10年以上の長い歳月を経て、再び、静かに印刷される世界に戻ったわけなのだ。
と、書いたのが1995年。今は2011年だから16年前だ。
分からない人のために簡単に注釈しておくと、パーソナルワープロは、当時は流行していたハードウェアで、ノートパソコンみたいな形をしたハードと液晶とプリンタが組になって専用の日本語ワープロハードとして動いたって代物。富士通のOASYSだの、東芝のRupoだの、シャープの書院だの、NECの文豪だの、いろんなメーカーが出していたのだけれどノートパソコンの低価格化とパソコンの普及で死滅した。
そしてプリンタにも触れておくと、この文に取り上げた以外にも、デイジーホイールだのゴルフボールだのXYプロッターだの、光だのといったマイナーな方式はあったけれど、それなりにコンシューマレベルで普及したのは、放電(正確には放電破壊)・サーマル(感熱紙型)・ドットインパクト・インクジェット・レーザーの5方式と、ちょっと特殊な用途でかなり使われたサーマル(昇華型)ぐらいだった。
放電は書いたとおり滅び、サーマル(感熱紙型)は可動部分が小さく、小型化に有利だったのでプリンタ一体型パーソナルワープロや、ファミリーFAXを作るうえで使いやすかったことから、一時は流行したが、専用の感熱紙を使わなければならない面倒くささ・カラー化が難しいといった問題点に加え、インクジェットが小型化・高性能化してしまったことで見る影もないほど消え去った。
文中でインクジェットに対して書き方がややキツめなのは、書いた当時のインクジェットはまだ信頼性が低く、結構簡単にヘッドはインク詰まりを起こすし(そしてもちろん詰まればパーだ)、ランニングコストは高いし、広告で宣伝するほど印刷精度は高くないし、速度は速くないしと、レーザーと比較すると、本体が安い点を除いては実にイマイチな代物だったからだ。結構ボロクソ書いたけれど、94-95年というと、実際にインクジェットのユーザーで、かなりイラつかされたのだからしょうがない。当時のインクジェットに対する僕の感想は「しょせん、安物の低速・低性能プリンタ」ってものだった。
これがエプソン・キャノン・HPの三つ巴の性能競争で、猛烈に性能があがり、スピードはさすがにレーザーに勝てない(原理的に勝ち目はほぼない)が、印刷精度の点ではレーザー並みになり、カラー印刷にいたっては、ぱっと見にはカラー写真と区別が全くつかないレベルの印刷が出来るようになるまで、10年ほどしかかからなかったのだから凄まじい(2005年前後にはほとんど写真と区別がつかない範囲に入っている)。
結局、低価格化が進んだレーザーとインクジェットが二大方式としてコンシューマを席巻している。
では、感熱紙型サーマルやドットインパクトも完全に滅んだのか…というと、さにあらず。
感熱紙型サーマル方式はインクやトナーなどの別サプライが必要ない強みがあるので、レジなどではまだ現役だし、ドットインパクト方式も「カーボン複写」が必要な職場でしっかり生き残っている。ちなみにカーボン複写は、物理的にぶっ叩かないと下の紙に複写されないので、カーボン複写用紙へのプリントの必要性がある限り、ドットインパクト形式は消え去ることはあり得ないだろう。
また、ちょっと書いた昇華型もフォトプリンターで使われている。
つまり、適材適所で、ニッチに生きる世界を見つけ、プリンタはそれぞれに生き延びているのだけど…放電プリンタだけは、ものの見事に消え去り、多分存在しないのだろうなあ…と思っているのだった(ちなみにプリンタの一種、プロッタもほぼ死滅しているが、名前だけは残っている)。
あと、一度ちゃんと入れてみたかったgoogleのadsenseというヤツを入れてみた。
コレ自体は、よほどじゃないとクリックなんかされやしないのはわかっているけれど(ちなみに横に置いてあるアフィリエイトもクリック率は超悪い)、ログ解析ツールとしては結構…というか、すごく便利なので、なんかの役に立ちそうだ。
■■■
初めて、マイコンにプリンタを繋げるようになったころ、放電プリンタというタイプがプリンタの主流だった。
放電プリンタ‥と言われても、今の人は誰も見たことないだろうから(見たことある人いるかぁ?)説明すると、表面にアルミニウムをコーディングした特殊な用紙に放電で穴を開けて文字を作っていくって代物だった。
どうしてこんな異様なプリンタを使っていたかというと、放電で穴を開ける構造上、可動部分が少なくて、安い価格で作れたからなんだよね。まあ、安いと言っても、ケースもついていない、剥き出しの機械で、当時の価格で5、6万なんていう、今から考えれば「ふざけた値段」だったけどね。
【現在の注】当時の大学生の初任給が10万円前後、現在の初任給が20万円ちょい程度なので、多分、感覚的には2倍強ぐらいで、10-15万円の間だろうと思う。ただしモノとしての価値を考えると、100倍ぐらいの差があるだろう。
なんせ、当時売られていたモノはハード的な話をすると、基板むき出し・電源なし(外部供給)・しかも一般化されたインターフェース(セントロニクスなど)がないので、I/Oは自作でよろしく。繋ぐのはオール自己責任、当然プリントするソフトも自作と、なにもかも自作づくめの時代だ。おまけに印刷されるロールペーパーはせいぜい幅数センチー10センチ程度の代物で、可読性も話にならない、USB接続のフルカラーインクジェットプリンタが1万円も出せば買えてしまう今の時代の感覚からするとガラクタ同然の代物だ。
なんせ、当時売られていたモノはハード的な話をすると、基板むき出し・電源なし(外部供給)・しかも一般化されたインターフェース(セントロニクスなど)がないので、I/Oは自作でよろしく。繋ぐのはオール自己責任、当然プリントするソフトも自作と、なにもかも自作づくめの時代だ。おまけに印刷されるロールペーパーはせいぜい幅数センチー10センチ程度の代物で、可読性も話にならない、USB接続のフルカラーインクジェットプリンタが1万円も出せば買えてしまう今の時代の感覚からするとガラクタ同然の代物だ。
ともかく当時あったプリンタの中では抜群に安かったし、狭いディスプレイの上でプログラムやデバッグをするよりは、やっぱりプリントアウトされたものを見たほうが、遥かに作業ははかどるってわけで、放電プリンタは広くマイコンファンに親しまれたわけなんだけど、このプリンタには大きな欠点がいくつかあった。
まずプリンタの構造上、アルミ箔を表面に蒸着した特殊な紙を使用するために、やたらめったら紙の値段が高かった。(ロールペーパーなんだが、一巻き二千円とか三千円とか、とんでもない値段だったという記憶がある)
次にそのキラキラ光る蒸着されたアルミ箔に穴を開けて、文字を書くんだから、すこぶる文字が読みづらかった。
しかも表面のアルミ箔のせいで、ボールペンや鉛筆ではメモを書き込んだりできないうえに、時間が経つと表面のアルミ箔が酸化して、ただでさえ読みにくい文字が本当に読めなくなってしまうオマケつき。
そのうえ紙そのものを大きくすることが難しかったので、行がすぐに2段、3段になって、縦に長いプリントアウトになってしまい、ディスプレイで見るよりはマシという程度の効率しか得られなかった。
全くもって、とんでもない代物だったんだよね。
だから、みんな、しかたないから使っていただけで、誰だって「読みやすい文字」になることを期待していたし、やっぱり赤いボールペンで上に文字を書いても読めないような紙よりは、普通に落書き出来る紙が使える方が嬉しいに決まっている。
そこに登場して、たちまち一般化したのが、ドットインパクトプリンタ。これは簡単に言うと、細いピンでインクリボンをぶっ叩いて、紙にインクをつける方法で文字を書く代物。
これになってプリントアウトの質はすばらしく改善された。
文字は白い紙に黒々とインクで印刷され、読みやすかったし、普通の紙が使えるようになって、落書きをすることも出来れば、目を痛くすることもなくプログラムを仔細に検討することも出来た。大きな紙になったので、ピンをコントロールしてCGをプリントすることも出来るようになったし(白黒だったけどね)、そんな無駄使いをしてもあまり頭にこないぐらい紙の値段も安かった。
簡単にいえば、ドットインパクト方式は放電プリンタと比較して、圧倒的に優れていたんだな。
ただし‥たった一つだけ、ドットインパクトプリンタにはとんでもない弱点があった。
それは「うるさい」ということだ。
放電プリンタは紙に放電して穴を開けるんだから、パチパチというセーターの静電気がはじけるみたいな音がすることを除けば、ほとんど騒音はないも同然だった。(その代り、放電プリンタを動かすとオゾンの匂いがしたけれど、ドットインパクトの音に比べれば可愛いもんだ)
ところが、ドットインパクトプリンタは細いピンでインクリボンをぶっ叩いて、紙にインクをつけるんだから、動いている間、かなりの騒音源になった。その騒音のためにプリントアウトは、普通の家では夜中にはとても出来なかったし(布団でくるんでプリントするって強者もいたけど)、会社でもプリントアウトってのはうるさい作業で、プリンタは少なくとも電話機から遠く離れた位置に置かないと、電話も聞き取れなくなるような代物だった。
誰もが、この欠陥にはすぐに気がついて、静かで印字品質がいいプリンタを期待したのは当たり前の成り行きだよね。
で、その要望に応えて、いろいろな方法が出てきた。
例えばサーマルプリンタ。これは特殊な紙(また紙だ)を熱することによって文字を書く、いわば「高級あぶり出し方式」。この方法は紙が高くつくってことを除けば、非常に使いやすかったのでパーソナルワープロの世界では広く使われ、今でも主流の方法の一つになっている。
例えばインクジェットプリンタ。これは極細の水鉄砲で文字を書く‥と理解すればわかりやすい方法。機構を小さくしやすいのと相まって、いわゆるノートコンピュータと組み合わせて使っている人は今でも多いよね。
でも、サーマルプリンタは大量に使うには紙の値段がネックだったし、インクジェットはその登場初期はインク詰まりなどのトラブルが多く、安定したプリンタとはとても呼べない代物だった‥だから、まあそんなわけで、ずうっとオフィスや開発ではプリンタは「うるさい」もので、出来れば印刷ってのは避けたいものだったのだ。
これを決定的に変えたのが、レーザープリンタだ。
レーザープリンタは他のプリンタと比べると桁違いに原理が複雑なので、原理の説明はしないけれど、ともかく「静か」で、しかも「速く」、そのうえ印字品質はちょっとした印刷機並みの性能。しかもコピー用紙、つまり普通紙が使えるという、まさに究極の、誰もが求めていたプリンタと言っても、あながち間違いではない代物だった。
確かに最初のうちはレーザープリンタは、その構造の複雑さでとんでもない値段だったけれど、量産されてたちまち値段が下がり、オフィスでも開発でも、使われるのが当たり前になっていった。
こうして、放電プリンタが消えてから、10年以上の長い歳月を経て、再び、静かに印刷される世界に戻ったわけなのだ。
■■■
と、書いたのが1995年。今は2011年だから16年前だ。
分からない人のために簡単に注釈しておくと、パーソナルワープロは、当時は流行していたハードウェアで、ノートパソコンみたいな形をしたハードと液晶とプリンタが組になって専用の日本語ワープロハードとして動いたって代物。富士通のOASYSだの、東芝のRupoだの、シャープの書院だの、NECの文豪だの、いろんなメーカーが出していたのだけれどノートパソコンの低価格化とパソコンの普及で死滅した。
そしてプリンタにも触れておくと、この文に取り上げた以外にも、デイジーホイールだのゴルフボールだのXYプロッターだの、光だのといったマイナーな方式はあったけれど、それなりにコンシューマレベルで普及したのは、放電(正確には放電破壊)・サーマル(感熱紙型)・ドットインパクト・インクジェット・レーザーの5方式と、ちょっと特殊な用途でかなり使われたサーマル(昇華型)ぐらいだった。
放電は書いたとおり滅び、サーマル(感熱紙型)は可動部分が小さく、小型化に有利だったのでプリンタ一体型パーソナルワープロや、ファミリーFAXを作るうえで使いやすかったことから、一時は流行したが、専用の感熱紙を使わなければならない面倒くささ・カラー化が難しいといった問題点に加え、インクジェットが小型化・高性能化してしまったことで見る影もないほど消え去った。
文中でインクジェットに対して書き方がややキツめなのは、書いた当時のインクジェットはまだ信頼性が低く、結構簡単にヘッドはインク詰まりを起こすし(そしてもちろん詰まればパーだ)、ランニングコストは高いし、広告で宣伝するほど印刷精度は高くないし、速度は速くないしと、レーザーと比較すると、本体が安い点を除いては実にイマイチな代物だったからだ。結構ボロクソ書いたけれど、94-95年というと、実際にインクジェットのユーザーで、かなりイラつかされたのだからしょうがない。当時のインクジェットに対する僕の感想は「しょせん、安物の低速・低性能プリンタ」ってものだった。
これがエプソン・キャノン・HPの三つ巴の性能競争で、猛烈に性能があがり、スピードはさすがにレーザーに勝てない(原理的に勝ち目はほぼない)が、印刷精度の点ではレーザー並みになり、カラー印刷にいたっては、ぱっと見にはカラー写真と区別が全くつかないレベルの印刷が出来るようになるまで、10年ほどしかかからなかったのだから凄まじい(2005年前後にはほとんど写真と区別がつかない範囲に入っている)。
結局、低価格化が進んだレーザーとインクジェットが二大方式としてコンシューマを席巻している。
では、感熱紙型サーマルやドットインパクトも完全に滅んだのか…というと、さにあらず。
感熱紙型サーマル方式はインクやトナーなどの別サプライが必要ない強みがあるので、レジなどではまだ現役だし、ドットインパクト方式も「カーボン複写」が必要な職場でしっかり生き残っている。ちなみにカーボン複写は、物理的にぶっ叩かないと下の紙に複写されないので、カーボン複写用紙へのプリントの必要性がある限り、ドットインパクト形式は消え去ることはあり得ないだろう。
また、ちょっと書いた昇華型もフォトプリンターで使われている。
つまり、適材適所で、ニッチに生きる世界を見つけ、プリンタはそれぞれに生き延びているのだけど…放電プリンタだけは、ものの見事に消え去り、多分存在しないのだろうなあ…と思っているのだった(ちなみにプリンタの一種、プロッタもほぼ死滅しているが、名前だけは残っている)。
あと、一度ちゃんと入れてみたかったgoogleのadsenseというヤツを入れてみた。
コレ自体は、よほどじゃないとクリックなんかされやしないのはわかっているけれど(ちなみに横に置いてあるアフィリエイトもクリック率は超悪い)、ログ解析ツールとしては結構…というか、すごく便利なので、なんかの役に立ちそうだ。
コメント
モデムが合法的に電話回線につなげられるようになる前、音響カプラを使っていたときに、ログを打ち出しているドットインパクトプリンタの騒音を拾っちゃって通信できなくなってしまったなんて話を聞いたことがあります。
昨年まで発売されていたアルプス電気のマイクロドライプリンタはモデラーの間でデカール自作のために未だに重宝されていたりしますね。他のプリンタにない利点は「白が打てる」ことだと。今もサポートは続いていますが、Windows7は32ビット版のみドライバが対応、インテルMacには非対応のようです。
昨年まで発売されていたアルプス電気のマイクロドライプリンタはモデラーの間でデカール自作のために未だに重宝されていたりしますね。他のプリンタにない利点は「白が打てる」ことだと。今もサポートは続いていますが、Windows7は32ビット版のみドライバが対応、インテルMacには非対応のようです。
| 雪兎 | EMAIL | URL | 11/02/26 04:06 | nOo4CBTE |
それはtty(Tele TYpewriter)というモノでして、遥か遠い昔、コンピュータでプログラムしたり、プリントするときに使われたこともありました。
だいたい記録は紙テープなどです。
UNIX系では\"/dev/tty...\"という名前で、この時代の名残があったりします。
だいたい記録は紙テープなどです。
UNIX系では\"/dev/tty...\"という名前で、この時代の名残があったりします。
| 岩崎 | EMAIL | URL | 11/02/24 12:28 | Eeem.i3Y |
昔ジャンク屋のお手伝いをしていた時に
標準出力がプリンタな端末にお目にかかったことがありました。
(起動できなかったんですが)
ドットインパクトはコンビニの受発注処理なんかで
学生時代に良く使いました。
たしかにうるさいんですけど、「一段落ついた」感のある音で
個人的には結構好きでしたね。
あと、プリンタの歴史は物理インターフェイスの歴史でもありますよね。
標準出力がプリンタな端末にお目にかかったことがありました。
(起動できなかったんですが)
ドットインパクトはコンビニの受発注処理なんかで
学生時代に良く使いました。
たしかにうるさいんですけど、「一段落ついた」感のある音で
個人的には結構好きでしたね。
あと、プリンタの歴史は物理インターフェイスの歴史でもありますよね。
| atsu | EMAIL | URL | 11/02/24 11:00 | jB3nOvqE |
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