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イースⅠ・Ⅱ通史(4):『ロマンシア』とPC-9801VM
このシリーズは様々な人から聞いて、どうやら(だいたい)はっきりしたパソコン版の『イース1』から、海外版PCエンジン版(TurboGrafx 16)の『イースⅠ・Ⅱ』までの通史として、出来るだけ当時の事情なども織り込みつつ、書いていこうというシリーズだ。
だから85年あたりから話は始まり、90年5月で終わることになる。

またそもそも30年も昔の話で、連絡が取れない人が多くて(鬼籍に入られた方もおられる)、ある意味、間接的な「様々な人から聞いて、どうやらこうらしい」という話の部分が多々あり、こうだろうと推測して埋めているところもあるので、知っておられる方は遠慮なく教えてくれるととても嬉しい。
それからコメント欄は承認制なので「表にするな」と書いてくれれば、表にしません。

というわけで…
前回、86年10月にPC88版の『ロマンシア』と『アステカ2』が発売されるまで話が進み、かなり『イース』の開発に近づいてきたわけなのだけど、ここで驚くべき事実が判明する。

■ファルコム関係者の証言
橋本さんがスクロールルーチンをそのまま使ったかどうかは分かりませんが、スクロールの仕組み自体は『ロマンシア』から来ていると思われます。
というのも橋本さんが新企画を立ち上げる際に木屋さんが、開発ツール一式とロマンシアのソースを提供されていました。

僕はこの話を聞いたとき、最初マジか? と思い、しばらく考えて、これはたぶん正しい歴史だと判断した。
つまり『イース』は『ロマンシア』のスクロールをベースに作られたコアコードの可能性が高い、僕は判断したということだ。
ただし『イース』は、いくつかの点で明らかに『ロマンシア』から拡張されたスクロールになっているので『ロマンシア』のソースを橋本さんが読んで「なるほどこうやるのか」と理解し、そのうえで書き直され、改良されたスクロールなのだと思っている。
また、これは僕の想像だが、たぶんほぼフルスクラッチ(最初からの意味)で書き直していると僕は思っている。なぜなら、当時はそれぐらいやっても辛くない程度のサイズだからだ。

以下でそのロジックを説明していきたい。

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イースⅠ・Ⅱ通史(3):『リグラス』から『ロマンシア』
このシリーズは様々な人から聞いて、どうやら(だいたい)はっきりしたパソコン版の『イース1』から、海外版PCエンジン版(TurboGrafx 16)の『イースⅠ・Ⅱ』までの通史として、出来るだけ当時の事情なども織り込みつつ、書いていこうというシリーズだ。
だから85年あたりから話は始まり、90年5月で終わることになる。

またそもそも30年も昔の話で、連絡が取れない人が多くて(鬼籍に入られた方もおられる)、ある意味、間接的な「様々な人から聞いて、どうやらこうらしい」という話の部分が多々あり、こうだろうと推測して埋めているところもあるので、知っておられる方は遠慮なく教えてくれるととても嬉しい。
それからコメント欄は承認制なので「表にするな」と書いてくれれば、表にしません。

ところで、とてもバカらしいのだけど書いておくけれど、これは「イース通史」で、パソコンの通史ではない。そしてイースは最初に88MkⅡSR用に開発されているのだから、主要な話は88に決まっている。基本的に他の機種の歴史のウェイトは低いし、スルーしているところもたくさんある。もう一度書いておくが、これはイース通史で、パソコン通史でも、MZ通史でも、FM通史でも、MSX通史でもない。

というわけで、86年初頭に(85年末には話題になっていたらしいが)『リグラス』がリリースされて「88でカラーでスクロールするゲームが制作可能だ」という認識が出来た86年に話は進む。
ここで話はいよいよファルコムに移る。

ところで『リグラス』にしても『イース』にしても、当時は滑らかにスクロールすると表現されたけれど、今の目から見ればガタガタスクロールだし、解像度だって640x200で、今の感覚からしたらありえないほどの低解像度だった。


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