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桝田方式によるユーザーストーリーの作り方(3)
パート(1)
パート(2)

コンソールでドラクエ1みたいな古典的なRPGを作っているとする。

●バトルはランダムエンカウンター
●プレイヤーは一人、敵も一体。対面型バトル。
●バトルは平均して10秒。バトル間には50秒。1分に一度戦闘をする。
●レベル50でクリア。

パート1で、この設定をして、桝田方式のユーザーストーリーの組み立て方をした時、TNL=戦闘回数とした場合には約37時間ほどでメインストーリーがクリアされる設定になっていることがわかった(まあ2つ目は意味ないけど)。

前回書いたオリジナルの桝田式は1987年に登場した技法だと書いたが、少し注釈をしておきたい。
桝田式はプレイタイムを計算して作ることも、もちろん出来るわけだけど、なぜしていなかったのか?
理由は簡単で、この技法が出来た時代は「プレイタイムは基本的に長ければ長いほど嬉しいもので、プレイタイムなんざ意識する必要はなかったからだ」と桝田さんは言っていた。
確かにこれは理解できる。
1987年当時のCRPGのプレイタイムはせいぜい20時間程度。今の感覚からしたら「短いっ!」って感じだ。そして当時はまだまだプレイタイムの短いアクションゲーム、シューティング、アーケードからの(苦しい)移植が主力で、長く楽しめるゲームは結構至高だった。だからプレイタイムがある一定以上だと推測できれば、気にしなかったのは理解できる。
ついでに書くと、当時は「ファミコンは子供のオモチャだがRPGは大人でも楽しめる」などという愚劣な記事が平気で週刊誌に載っていたりした。



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|| 15:44 | comments (3) | trackback (0) | ||

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桝田方式によるユーザーストーリーの作り方(2)
前の話はコレ

桝田方式と書いているけれど、桝田方式と現在の僕の方法は原理的な部分は同じなのだけどアプローチは変わっているので、元の桝田方式はどんな形式で、なぜそれを変えたのかについて説明しておきたい。

まず、桝田方式はもともとは1987年に桝田さんが桃太郎伝説1(ファミコン版)の戦闘バランスを作るために考えたものだ。
桝田さんはそれまではゲームを遊んだことがなく、仕事で慌ててドラクエをプレイしたというのは有名な話…だと思う。

僕が覚えているエピソードを書くと、一度もやったことがなかったテレビゲーム、それもドラゴンクエスト1を計算式を作らないといけないというので、24時間ほとんど寝ないでプレイして、最後まで辿り着き「せかいの半分をお前にやろう」の問いで「はい」と答え、全てがパーになり(ファミコン版はバッテリバックアップがなく、セーブはパスワードで行われるが、そのパスワードも一度もとっていなかった)、またほぼ24時間かけて、クリアした…と言っていた。

余談はともかく、桝田さんはドラクエの数値バランスをリファレンスにして、桃太郎伝説を作ったわけだが、その方法はどんなものだったのか?

もともとの桝田さんの方法は、クリアレベルを決定して、そこでのキャラクタの強さ(敵を何撃で倒せる/敵は何撃で自分を殺す)を決めて、クリアレベルとレベル1からパラメータを決める方法で、プレイ時間に着目した作りではなかった(もちろんプレイ時間も桝田方式から導き出すことは当然出来る)。

桝田さんのオリジナルの方法がまとめられたtogetter。

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|| 22:13 | comments (1) | trackback (0) | ||

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桝田方式によるユーザーストーリーの作り方(1)
このシリーズはF2Pの最初の3分間シリーズの続きで、同人誌で書いたことの続きでもある。

アイディア的には同時多発だと思うのだけど、僕が最初に聞いたのは桝田さんからだったので、桝田方式と呼んでいるゲームバランス…というか、ユーザーストーリーの作り方について、これからしばらく書いていこうと思っている。

僕は26年前の1989年に桝田さんから天外1作ってる時に、この方法を聞いて、実際にイース1・2でバランスを取り直す時に使ってちゃんとバランスがとれた。そして以降、成長が必要なゲームで、このやり方の変形を使わなかったことがない。
また、この方法を拡張していくことで、Progressive wall、レベルデザイン、ユーザーストーリー、あらゆるものを統一的に扱うことが出来る考え方で、非常に応用性が高いので、ぜひ知ってもらいたいと思っている。

ユーザーストーリーは僕の独自用語。同僚はCustomer Journey Mapと呼んでいたけど、それのがいい気もするけど、ならばCustomer Journey Pathじゃねえかなとかちょっと思ったり。



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|| 13:15 | comments (0) | trackback (0) | ||

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F2Pの最初の3分間の後(1)
なんてこったい。
気がついたら、前にブログを書いてから2週間も経っていた。

もうむちゃくちゃに忙しくて、朝の10時に会社に出て、次に気がついたら、たいてい6時とかで「え? もう一日終っちゃうの!? マジ!?」って感じで「我々はッ スタンド攻撃を受けているッ!」とか言いたくなるのだけど…それはともかくとして、F2Pのホニャララシリーズの続き。

F2Pの最初の3分間
PART1
PART2
PART3
PART4

どうしてタイトルが変わったのかというと、今回からは最初の3分間ではなくなるから。

今まで書いてきた最初の3分間=ディレクティブチュートリアルでの目標は以下の要素だった。

●ゲームの面白さのプレゼンテーション
●コアゲームメカニクスの学習(基本ゲームプレイ)
●プレイヤーの立ち位置の説明(没入感)
●最後に次にやるべきことの提示を行う

そして、それぞれについてどうして必要なのかは説明した(ついでに書くとどうして3分なのか、みたいな話も書いたけど)。
つまり、ナゼこれをやらなければいけないかって話が終り、じゃあ次は何をやるのか? になるので、タイトルをチョッピリ変えたわけだ。

と、簡単なまとめを書いたところで本論。

前回のラストで

レベルデザインで、ゲームの要素を分解して学習してもらうことになるのだが、ではどのようにそれは組み立てていくべきなのか?

と書いたわけだけど、この一番最初にやるべきレベルデザインの事を僕はユーザーストーリーと言っている(これは僕の独自用語で、アジャイルのソレとかとは違うので、注意していただきたい)。


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|| 20:43 | comments (0) | trackback (0) | ||

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没入感と納得感
もともと facebook のコメントで書いた話を、もうちょっとちゃんとしたテキストにして載せておく記事。

没入感(Immersion)とか世界観とか"Believability(ビリーバビリティ)"(日本語に訳すと<納得力>が近いと思ってる)って、海外ゲームのキーワードであると同時に一本の軸の上に乗ってると思ってる。

没入するためにUIがどうとかとか書く人いるけど、全然違う。
タブレットのCity villeタイプのゲームでも没入感は要求される…というと驚くかもしれないが、実際、ゲームロフトでゲームを作っている時にVille型ゲームであろうと、没入感は要求されていたし、それをスタッフは当たり前のものと捉えていた。

それが、当時、僕にはよくわからなくて、ゲームロフトのゲームデザイナー達と「タブレットのVilleで没入感とはなんなのか? そもそも没入感とはなんなのか?」と、議論した結果、没入感と呼ばれるものを僕なりに理解したのが今回の話だ。


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|| 19:12 | comments (0) | trackback (0) | ||

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