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FF13-2をやって思ったモロモロのこと(4)
FF13-2を(一応)最後までプレイして、ものすごくいろいろ思うことがあり、ちょっといろいろ書きたいのだけど、FF13-2について書くためには、疑いもなくFF13から話を始めないといけないので、そこから始めようというのが、このシリーズ。
ま、ノンビリ書いていくつもり。

第1回
第2回
第3回
今回は第4回。FF13-2の走りの話になる。

まず前回、FF13-2では『あの奇跡は女神エトロが起こしてくれてたんで、実は奇跡じゃなかったんです』という言い訳からゲームが始まると書いたけれど、若干の付け加えをするなら「女神が世界を見ていた」という設定自体がなかったわけではないのは知っていた。
(作り手の頭の中では言い訳ではない可能性があるのは認識していた、ということ)。

女神のおかげで奇跡が起こるのはFF13の11章のとあるサブミッションをプレイすると知ることが出来る。
まあ、やったときはフーン程度だったのだけど、問題なのはオートクリップを丁寧に読み、かつFF13のサブミッションをプレイしていても「ゲームの中で起こっている都合がいい出来事が女神のおかげだ」なんてわからないってことだ。
設定ではこうなんです、と言うのは勝手だが、それがゲーム上でプレイヤー側が(うすうすでいいから)理解するための手段が用意されていないければ話にならない。
「アルティマニアに書いてあります」なんてのは問題外の答えで、設定にいくら凝っていようが、それがゲームを通してユーザーに伝わらないのでは話にならないだろう。
「あれは実はエトロのおかげだったんです」と13-2の頭で書こうが、もしくはアルティマニアに書いてあろうが「ゲームの中でわかりもしない設定を後から並べたって、ユーザーにはただの信じられないご都合主義といい加減なストーリーにしか取れない」としか僕は思わない。

そして、女神エトロに助けてもらいましたなんて都合のいい設定は、13を通してプレイして分かるわけがないと断言出来るので、相変わらず、言い訳だということにしておく。

さて「実は女神エトロが起こした奇跡だったんです」という言い訳(にしか聞こえない説明)から始まるFF13-2だが、じゃあ、この女神エトロってのは何者で、どこからFF13の騒ぎを見ていた?
…女神エトロのいた場所は、ヴァルハラってところで、時間の全てが見通せる場所だというのだ。
FF13-2は時間改変ネタで、それをやるためにヴァルハラは時間の操作ができるって設定が必要になったのだろう。

だけど、これが大問題を引き起こす。
ヴァルハラが、全ての時間が見渡せるというなら、それは全ての歴史を見られるに等しく、女神エトロは「自分が歴史に干渉した結果、何が起こり、どんな結果になるのか、まで常に全てを知っている」ことになる。
そしてFF13および13-2のストーリー的な話をすると、女神エトロとやらは「自分がどうなるか、何が起こるかまで分かっていてやった」ことになる。これが女神エトロに納まっているうちはまだいい。
「女神様は、我々の計り知れない何かが理由でこうしたのだ」と言えるからだ。
問題なのは、女神エトロがヴァルハラから消えた後、そこにライトニングがいることになっていて、ライトニングは全ての時が見られるはずということだ(そして、そう言っている)。
つまりライトニングは時の全てが見られるのだから「FF13ー2のストーリーがどんな結末に至るのか?」を知っていて、FF13-2の話をやったことになる。そして最後までプレイすれば「それはあり得ない」としか言えない。
それに、だいたい「全ての時が見えるヴァルハラで流れているように見える時間は、通常の時間とどういう関係があるんだ?」という質問が出てくるが、そういういったことは全く説明されないし、疑いもなく考えてもいない。

このヴァルハラで流れる時間と実際の歴史の時間の関係と「ヴァルハラから、どのようにして歴史が見えるのか?」といった、ゲームの本筋と深く深く関わり、かつ決定的な問題は一切説明されることはない。
また、説明が出来るわけもない。
なぜなら、はっきり書くなら、FF13-2は時間モノとして、あまりに破綻している要素が多く、説明のしようのないレベルだからだ。それはまたもう一度一通りの話が終わった後、取り上げたい。

というわけで13-2が時間モノとしては、どう考えても破綻しまくっていると簡単に指摘した上で、言い訳で始まったFF13ー2は、どういうオープニングから始まるのかというと、チュートリアルも兼ねたライトニングとカイアス(というのがいると思えばいい)の、ど派手なヴァルハラでのバトルから始まり、ここにノエルってキャラが迷い込んできて、セラのところにいけ、ってところから始まる。
ちなみにクイックタイムイベントはFF13-2では強烈にインパクトのあるものがいくつかあり、僕はそれなりに評価しているのだけど「入れる価値がそこまであったか?」と言われると疑問ではある。

で、話は変わってFF13後の世界でのセラに話は飛ぶ。
そして、セラ(ライトニングの妹)以外の全キャラクタの記憶がFF13のエンディングと違う、というところから本格的なストーリーは始まる。
「エーッ!?」と言いたくなるが、まあともかくそれで始まる。面倒くさいので、フツーのストーリーの説明はしない。
ここに新しく登場するキャラがオープニングで出てくるタイムトラベラー、ノエル。
このノエルとセラがひっついて「時を飛び越えてあっちゃこっちゃで歴史改変することで、FF13の世界の未来に起こる大災厄を回避する」のが、FF13-2で示されるストーリー上の目的だ。
他のキャラはどうした!? と突っ込みたくなるが、扱いにくいスノウは、やっぱり突然時の旅人をやっていて、他のキャラクタも大半は行方不明にされている。ぶっちゃけ都合が悪いキャラは出さないって作りだ。

そして、どうして歴史改変なのかというと、これは明らかで予算の問題。
歴史で改変されたマップといっても何もかもが変わるわけではなくて、テクスチャだのライトの修正・NPCの位置の変更・一部のオブジェクトのマップの修正などで済むので、水増ししやすい。
予算をかけずに、マップを増やし、プレイタイムを延ばすためには、歴史改変はとても有効な手段だ。
ともかく13-2をプレイして思うのが、前作の信じられないほどゴージャスな闇鍋が「一見ゴージャスそうに見えるけれど、実はこのダシは3回ぐらい煮出しますし、魚も頭と内臓と骨をちゃんと別で使い回す、かなり節約度の高い鍋になってますね」ってこと。
それでも、まだ普通のゲームに比べると圧倒的にゴージャスなのは間違いないけれど、かなり予算を意識した作りだなあ、というのはプロならプンプン臭うところだ。

そして、ゲームシステムもずいぶんいろいろいじっているのだけど…というところで次回に続く。
次回は「ネットやら一般の意見を聞いて、ゲームシステムをいじった結果、何が起こったのか」だ。
|| 03:33 | comments (3) | trackback (0) | ||

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コメント
今回も面白かったです。
ヴァルハラのくだりは、セラが犠牲になるEDばかりだったのに、
すべての時が見えるライトニングは何故策を打たなかったのかが最も腑に落ちない所デス…
大事な所は説明してないとか色々と、続編作るんだろうな感が満載で、FF13-3が発表された時やっぱりなと…

ただ、個人的にはストーリーとか突っ込みどころが多すぎてそこばかり注目されるってのも残念です

演出や音楽はずば抜けて良いと思います
| たん | EMAIL | URL | 12/10/08 04:37 | LdXb9fSg |
直しました(;´ω`)
| 岩崎 | EMAIL | URL | 12/09/30 03:34 | kdP8zjdQ |
FF13未プレイなんですがとても面白く読ませてもらってます~。

ちょっと気になったんですが、第3回のリンク間違ってませんか?

続きも楽しみにしています。
| キヨ | EMAIL | URL | 12/09/30 01:40 | /QP0LKHU |
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