2013-09-18 Wed [ ゲームについて::イロイロ ]
twitterで話をしていて、ちょっと面白かったので書こうと思った話。
ファミコンのコントローラの話はゲーム&ウォッチのドンキーコングから十字キーが持ってこられた…という話は、超有名だ。
だけど、実はそれ以外にもゲーム&ウオッチから持ってきた…と思われるものがある。
それが「スタート」と「セレクト」。
ボタンの形状としては、まさにそのものなのは見てもらうとわかるだろう。
それで、ゲーム&ウオッチ(上)ではGAME A、B、TIMEってボタンがあるけれど、これは確か記憶では2つの難易度のどっちを選ぶのかで、TIMEは「時計」にする仕掛けだったはず。
このボタンがファミコンではセレクト・スタートとしてやってきたのだと思われる。
ではファミコンに実装されたボタンはどのように機能したのかというと、セレクトは言うまでもなく、ゲームの選択に使われ、スタートは「ゲームの開始」と「ポーズ」に使われる…のが初期の標準だったわけだけど…これが結構今から見るとビミョーな判断だったよなというのが今日の話。
というのもだ。アクションゲームのポーズにも使われることが多かったスタートは極めて機能的には重要でほぼ替えが効かない。
機能の替えが効かないってのを説明しておくと、例えば『マリオX』ってゲームがあったとして、Bボタンでダッシュ、Aボタンでジャンプの操作系だとする。ここでAボタンでゲームがスタートできるようになっていたとしても、ゲーム中にポーズ出来るためにはスタートボタンが必要ってことだ。
仮にスタートでメニューが出るようになっていて、メニューが出ると同時にゲームがポーズするってシステムだとしても、やはり「ポーズ」と同等の機能を持っているのは間違いない。
だから今に至るまで、コントローラにはスタートボタンと同じようなゲームで特別な機能を持つボタンは、用意されているし、そのボタンは別の形でちょっと離れた所に置かれているのが望ましいのも間違いない。つまりスタートボタンは形の好みとか、場所はともかくとして、あって正解だったのは間違いない。
問題はセレクトだ。
だいたい十字キーがあれば、メニューの移動は十字キーのが簡単で、わざわざセレクトで動かすのは面倒くさい。
実際、VCなどをプレイすると初期のファミコンソフトでカーソルでゲームが選択出来ないのは、かなりイラっとする。さらに書くと、セレクトは一個しかないので、3つ以上のゲームモードがある場合、うっかり目的のゲームモードを通り過ぎると、ループになって、さらにイライラすることになる。
それに初期のゲームはいざしらず、86年頃になるとゲーム自体が複雑になり、どうにもこうにもボタンが足りなくなっていた。
わかりやすい例を挙げるとBダッシュのあるプラットフォームアクションでは主人公に銃をもたせるのが難しい。なぜならダッシュに1ボタン、ジャンプに1ボタン、射撃に1ボタンの3ボタンが必要になってしまう。
だから当時のファミコンゲームではこういうゲームでは、例えば下を押しながらBを押すと射撃の代わりにダッシュとか、そういう窮屈な操作系にせざるを得なかったり、それとも思い切ってスタートやセレクトにも機能を割り当てる…なんてムリな騒ぎになっていた。
実際、任天堂ご本尊から発売された『リンクの冒険』ですら、スタートもセレクトもフルにゲームに使用する騒ぎになっていたし、87年発売のロックマンなんてスタートではメニュー+ポーズでセレクトではメニューなしポーズなんてなってたりする。
まあ全体にボタンの少なさに四苦八苦していたのは間違いない。
つまりセレクトボタンは、なんともビミョーで、これがなくてCボタンがあれば、もっと便利だったんじゃなかろうか…ということだ。
で、それを実際にやったゲームマシンがコレ。
メガドライブ。
十字キーは実にひどかったけど、コントローラの発想としては間違いなく素晴らしいモノだったと思う。
それにしても、ファミコンのコントローラでセレクトがCボタンって名前でBボタンの横にあったら、かなり歴史は変わったと思う。
少なくとも、グラディウスがショットとミサイルはバラして発射出来たのは間違いないのではなかろうか。
ファミコンのコントローラの話はゲーム&ウォッチのドンキーコングから十字キーが持ってこられた…という話は、超有名だ。
だけど、実はそれ以外にもゲーム&ウオッチから持ってきた…と思われるものがある。
それが「スタート」と「セレクト」。
ボタンの形状としては、まさにそのものなのは見てもらうとわかるだろう。
それで、ゲーム&ウオッチ(上)ではGAME A、B、TIMEってボタンがあるけれど、これは確か記憶では2つの難易度のどっちを選ぶのかで、TIMEは「時計」にする仕掛けだったはず。
このボタンがファミコンではセレクト・スタートとしてやってきたのだと思われる。
ところでファミコン時代のコントローラは、だいたい8つのボタンの中に収まるようにコントローラは作られていた。
これはどうしてかというと、まあもちろんボタンを増やすと物理的なお値段が上がることに加え、当時の8ビットCPUだと一度に読み込めるポートが1バイト、すなわち8ビットだったから。
1ビット=スイッチ1個なので、上下左右で4ビット、ABで2ビット、スタート+セレクトで2ビットのトータル8ビット、というわけだ。
これはどうしてかというと、まあもちろんボタンを増やすと物理的なお値段が上がることに加え、当時の8ビットCPUだと一度に読み込めるポートが1バイト、すなわち8ビットだったから。
1ビット=スイッチ1個なので、上下左右で4ビット、ABで2ビット、スタート+セレクトで2ビットのトータル8ビット、というわけだ。
ではファミコンに実装されたボタンはどのように機能したのかというと、セレクトは言うまでもなく、ゲームの選択に使われ、スタートは「ゲームの開始」と「ポーズ」に使われる…のが初期の標準だったわけだけど…これが結構今から見るとビミョーな判断だったよなというのが今日の話。
というのもだ。アクションゲームのポーズにも使われることが多かったスタートは極めて機能的には重要でほぼ替えが効かない。
機能の替えが効かないってのを説明しておくと、例えば『マリオX』ってゲームがあったとして、Bボタンでダッシュ、Aボタンでジャンプの操作系だとする。ここでAボタンでゲームがスタートできるようになっていたとしても、ゲーム中にポーズ出来るためにはスタートボタンが必要ってことだ。
仮にスタートでメニューが出るようになっていて、メニューが出ると同時にゲームがポーズするってシステムだとしても、やはり「ポーズ」と同等の機能を持っているのは間違いない。
だから今に至るまで、コントローラにはスタートボタンと同じようなゲームで特別な機能を持つボタンは、用意されているし、そのボタンは別の形でちょっと離れた所に置かれているのが望ましいのも間違いない。つまりスタートボタンは形の好みとか、場所はともかくとして、あって正解だったのは間違いない。
知らない人が多いようなのでちょっと追記。
ファミコン以前のゲームマシンでは、本体側にいろいろなものがついてるのが普通だった。例えば有名なATARIのVCSではセレクトが本体側にあるし、カセットビジョンはコントローラとか含めて本体。あとホームコンピュータ系は本体側にキーボードがだいたいついていたので、やはりコントローラにはほぼ何もついてない。
つまりコントローラにセレクト・スタートがあること自体が(ほぼ)ファミコンの発明と書いていいと思う。
ファミコン以前のゲームマシンでは、本体側にいろいろなものがついてるのが普通だった。例えば有名なATARIのVCSではセレクトが本体側にあるし、カセットビジョンはコントローラとか含めて本体。あとホームコンピュータ系は本体側にキーボードがだいたいついていたので、やはりコントローラにはほぼ何もついてない。
つまりコントローラにセレクト・スタートがあること自体が(ほぼ)ファミコンの発明と書いていいと思う。
問題はセレクトだ。
だいたい十字キーがあれば、メニューの移動は十字キーのが簡単で、わざわざセレクトで動かすのは面倒くさい。
実際、VCなどをプレイすると初期のファミコンソフトでカーソルでゲームが選択出来ないのは、かなりイラっとする。さらに書くと、セレクトは一個しかないので、3つ以上のゲームモードがある場合、うっかり目的のゲームモードを通り過ぎると、ループになって、さらにイライラすることになる。
それに初期のゲームはいざしらず、86年頃になるとゲーム自体が複雑になり、どうにもこうにもボタンが足りなくなっていた。
わかりやすい例を挙げるとBダッシュのあるプラットフォームアクションでは主人公に銃をもたせるのが難しい。なぜならダッシュに1ボタン、ジャンプに1ボタン、射撃に1ボタンの3ボタンが必要になってしまう。
だから当時のファミコンゲームではこういうゲームでは、例えば下を押しながらBを押すと射撃の代わりにダッシュとか、そういう窮屈な操作系にせざるを得なかったり、それとも思い切ってスタートやセレクトにも機能を割り当てる…なんてムリな騒ぎになっていた。
実際、任天堂ご本尊から発売された『リンクの冒険』ですら、スタートもセレクトもフルにゲームに使用する騒ぎになっていたし、87年発売のロックマンなんてスタートではメニュー+ポーズでセレクトではメニューなしポーズなんてなってたりする。
まあ全体にボタンの少なさに四苦八苦していたのは間違いない。
ファミコンとボタン配置では互換だったPCエンジンでもやっぱりボタンの足りなさにはイロイロ苦労していた。
つまりセレクトボタンは、なんともビミョーで、これがなくてCボタンがあれば、もっと便利だったんじゃなかろうか…ということだ。
で、それを実際にやったゲームマシンがコレ。
メガドライブ。
十字キーは実にひどかったけど、コントローラの発想としては間違いなく素晴らしいモノだったと思う。
それにしても、ファミコンのコントローラでセレクトがCボタンって名前でBボタンの横にあったら、かなり歴史は変わったと思う。
少なくとも、グラディウスがショットとミサイルはバラして発射出来たのは間違いないのではなかろうか。
コメント
ポーズの話です。
シンボルエンカウントは自分に合っていて好きですし、
・モンスターを可視化したことで、それを避けたり追ったりするアクション性、ゲーム性が加わる
・不意打ちのように敵が出て来るストレスをなくす
という利点があっていいなあと思っていたのですが、デメリットにも気づきました。
景色をじっくりまったりしっぽりドッキリ楽しみたいなあという時に、敵が寄ってくると困るのです。
ポーズを代用するのがメニューであっても、フィールドからメニュー画面が切り替わるゆえに景色をゆっくり楽しめない。
これは結構重要なことだと思います。旅行なんかでも景色を楽しむことは多くの人の最大の楽しみの1つとなっています。グラフィックの美麗さを売りにしているゲームならなおさらそうだと思います。
敵を気にせず、フィールドの美麗なグラフィックもゆっくり楽しみたいなあと思う今日この頃です。
シンボルエンカウントは自分に合っていて好きですし、
・モンスターを可視化したことで、それを避けたり追ったりするアクション性、ゲーム性が加わる
・不意打ちのように敵が出て来るストレスをなくす
という利点があっていいなあと思っていたのですが、デメリットにも気づきました。
景色をじっくりまったりしっぽりドッキリ楽しみたいなあという時に、敵が寄ってくると困るのです。
ポーズを代用するのがメニューであっても、フィールドからメニュー画面が切り替わるゆえに景色をゆっくり楽しめない。
これは結構重要なことだと思います。旅行なんかでも景色を楽しむことは多くの人の最大の楽しみの1つとなっています。グラフィックの美麗さを売りにしているゲームならなおさらそうだと思います。
敵を気にせず、フィールドの美麗なグラフィックもゆっくり楽しみたいなあと思う今日この頃です。
| yuikaniaki | EMAIL | URL | 14/03/07 19:44 | aCFmUDX. |
特に中初期あたりで、ゲームの複雑化が先行して、不幸な形で歴史が変わっちゃったかもしれない
| nazonazo | EMAIL | URL | 13/09/19 23:32 | dRitOf/g |
くにおくんのゲームだとA:パンチB:キック A+Bジャンプとかで特殊でしたね。
PCエンジンもストII’の頃6ボタンパットありましたね。追加されたボタンの入力判定がどうなってたのか気になります。
PCエンジンもストII’の頃6ボタンパットありましたね。追加されたボタンの入力判定がどうなってたのか気になります。
| ぎんじ | EMAIL | URL | 13/09/19 00:08 | S0m5kR5I |
アーケードで3ボタンをよく見かけるようになったのが1985年(グラディウス・ガンスモーク・ASO)でしょうか。
探せばもっと前からあるかもしれませんが、当時3ボタンのコンパネが新鮮な感じだったのでよく覚えています。
また、旧JAMMAのアーケード基板と本体の結線が3ボタン前提ですが(すぐ脇に空きが2つあるので5ボタンまでは意識していた?)、調べたら1986年だそうです。
つまり、ファミコンの発売から2~3年くらいで、アーケードでは3ボタンが標準的な地位になったという感じです。ほんの少し前後していたら、どうなっていたかわからないですね。
探せばもっと前からあるかもしれませんが、当時3ボタンのコンパネが新鮮な感じだったのでよく覚えています。
また、旧JAMMAのアーケード基板と本体の結線が3ボタン前提ですが(すぐ脇に空きが2つあるので5ボタンまでは意識していた?)、調べたら1986年だそうです。
つまり、ファミコンの発売から2~3年くらいで、アーケードでは3ボタンが標準的な地位になったという感じです。ほんの少し前後していたら、どうなっていたかわからないですね。
| est_suzume | EMAIL | URL | 13/09/18 22:38 | 8lOFFF22 |
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