CALENDAR
S M T W T F S
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
<<  2024 - 11  >>

PROFILE
同人誌 電子書籍版
Re:ゼロから始める
ゲームシナリオ


ライトニング伝説


さよならハドソン


ドラクエとFFと
ToHeart


誰得ゲームライフ


ときめきメモリアル
の時代

イースI・II製作メモ

頒布ページ
LINKS
NEW ENTRIES
CATEGORIES
COMMENTS
    イースⅠ・Ⅱ通史(3):『リグラス』から『ロマンシア』
  • タムロ (02/03)
    イースⅠ・Ⅱ通史(1):PC88MkⅡSRの発売
  • tamuro (01/05)
  • おお! (01/03)
TRACBACKS
OTHERS
SEARCH BOX
POWERED BY
POWERED BY
ぶろぐん
DESIGN BY
ブログンサポート

グローバルの意味
2007年に日本の会社を辞めてから2012年秋まで海外の会社でゲームを作っていたとき思ったことをツラツラと書いていきたい。
全然、ゲームとは関係ないけれど、少しはゲームとも関係ある話で、そして答えは今のところ僕は持ってない。

僕が2008年から2011年まで韓国で働いていたとき、凄い勢いでサムソンとかLGが伸びていて、いわゆる韓国脅威論が日本で流行り始めた時代だったのだけど、じゃあ韓国は景気いいのかというと全然そんなことなかった。
日本より人材流動性は高いけれど、学生は就職難で、ものすごい苦労してた。
例をあげれば、僕の知り合いも結構エリート(ソウル大学出身)なのに、いいところに就職できなくて苦労した挙句、今、ようやくそれなりのところに就職するのに成功してる。
それどころか、僕がいるときに例のリーマンショックがあって、そっからものすごいウォン安になって、輸入品とかいろんなものの値段がものすごく上がって、普通に暮らしてる韓国の人は生活苦になってた。多分それは変わってないと思う。
このとき日本では「円安に誘導しないから、企業がダメだダメだ、日本終わりだ」って言ってたけど、韓国で暮らしていて、サムソンやLGや現代が儲かったからといって、それが韓国の人の生活にプラスになっているのかといわれると、とても疑問だった。
つまり現代だのサムソンだのLGがすごい伸びて「うわーヤベー」とか言ってても、じゃあそれが韓国の人達にプラスになってんの? って質問をすると、少なくとも僕の見ている範囲ではなってなかったってことだ。
これを目の当たりにして、企業と国と個人の関係を少し考えるようになった。

企業がグローバル化するってのは「基本的には自国にお金を持ち帰らないし、自国の雇用も増やさない」
というのも、モノ作るときは、基本人件費勝負だ。
そこで1ドル100円の日本と1ドル1000Zの新興国Zがあったとする。そして1000Zは1日食えるぐらいの金だとすると、一日の賃金が100円の国と賃金で競争してることになる。そしてグローバル企業なら1000Zの国に工場を作るのが当たり前だ。
つまり出来るものの質の差が大きくなければ値段勝負になって、値段勝負でメイド・イン・ジャパンが新興国Zに勝てることはないって話だ。
もちろん日本でしか作れないような特殊なものはあるだろうし、それが競争に打ち勝って売っていける可能性ももちろん否定はしないけれど、そういうものは特殊なもので「いっぱい売れる」ものじゃない。
だいたいほとんどのものは日本の外で作れているから、企業の海外生産比率は上がっているわけで、日本でしか作れないものがたくさんあるわけないのは、どう考えても明らかだ。

そして、そんなグローバル企業が大きくなって、なんかその国に住んでいる人達に(プライド以外に)メリットがあるのか?
これを考えたとき、ほとんどないのではないか? と思うようになった。
そして賃金のことを考えた時、1ドル100円の国が「ものづくり」とか言っていると…

A) ものを作っている人の大半は一日の賃金が限りなく100円(つまり1000Z)に近づく。
B) 人件費が高くても売れるブランド力のでかい(言い換えると高い値段で売れる)モノだけ売る商売にシフトする

このどっちかしかないのは明らかだ。
前者は給料バリ下がりの世界だ。どっかの日本で起こってる話じゃね? と思う。
そして後者はスイスだったり、ヨーロッパのブランド企業がやってる方法だ。

で、(A)は不幸だから(B)しか答えはないのだけど、(B)は売上は固いが、そんなに巨大な市場があるわけじゃない。
だからニッチな市場で食える売上の人数しか養えない。つまり一億人もいる国じゃムリじゃね? って思ってる。

じゃ、どーすりゃいいのか?
この問題は何十年かすると、自動的に解決すると思ってる。なぜなら、最終的に世界の国は全員同じライン、言い換えれば1ドル=100円=100Zの世界がやってくる。こうなると、言語や社会的環境やそういったものでまだ差はあるだろうけれど、それは勝負になる話だ。
じゃあ、世界がそうなるまではどうするの?
僕にはわからない。
ただ、昔みたいな日本に戻すのはまるで無理じゃないのかなあ、とだけは思っている。
なんせ世界のルールが違いすぎる。

じゃ、その中で暮らしている僕らはどうすればいいのか?
世界中のどこででもメシが食えるように努力するぐらいしか、僕には方法を思いつけないのだった。
|| 22:52 | comments (1) | trackback (0) | ||

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント
大変面白い、かついろいろな問題を含んだ話ですね。

要するに大企業の儲けが全て役員レベルに代表\される上の部分に吸収されてしまって下に下りてこない、ということですね。
日本の場合はそこまで露骨ではないみたいですが、投資する金はあるが投資先が見つからないという話は聞きます。

自動的に解決されるというのはまさにその通りで、過去の雇用難(不況と言い換えてもいいか)はその多くが自動的に解決されてきたわけです。もっとハッキリ言えば雇用できない分は切り捨ててきたわけですね。

解決法はいくつかあると思いますが、今の政府のお偉方(財務省なども含めてですよ、当然)にそれを理解できる力があるか・・・
株価が上がったことを単純に喜んでるようじゃ、ダメかも・・・
| こーいち | EMAIL | URL | 13/05/01 13:20 | RBUoxbso |
この記事のトラックバックURL :
トラックバック