by Hiromasa Iwasaki

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＞00155/00699 JDA01226 いわさき 先取りレビュー：ときめきメモリアル(L81)
＞( 4) 94/04/19 19:06 コメント数：4

※会議室名はPC-FX登場後に改名されたから、いわさきさんの投稿時とは会議室番号、名称共に違う筈です。

　ともかく５月は「ときめきメモリアル（ＰＣエンジン・ＳＣＤ）」と断言できるスーパーゲームをやってしまった（笑）ので、思わず先取りレビューしちゃいます。
　手に入れるためなら定価で買ってもまったく惜しくないウルトラ・スーパーゲーム、これを買わずになにを買う！　ってシロモノです。
　ちなみにプレイした場所は自分の家で、プレイしたのは電撃ＰＣエンジンで借りてくれたサンプルです。
　「コナミのギャルゲーなんて信じないぞ」って人、予約しようかためらっている人、このレビューを読んでくれいっ！
　さて、このゲーム（ときめきメモリアル）、雑誌などでは「育てゲー」、つまりプリンセスメーカーに代表されるタイプのゲームとして分類されていますが‥プレイすると解ることですが‥ま～～ったく育てゲーじゃありません。
　いわゆる「育てゲー」、つまり卒業・プリメ・プリメ２などに代表されるタイプのゲームにおける眼目はなにかと言えば「相反するパラメータをいかに上げるか」が一番の楽しみです。つまり「パラメータの操作戦略を組み立てる」ことが目的であって、イベントはその上げたパラメータに対する「ごほうび」って構造になっています。
　ところが、このゲームではパラメータを上げるのには、まさにな～んの問題もなくて、上げるだけならサルでも出来るぐらいです。
　ではこのゲームの眼目はなんなのか？
　ズバリ「高校生活の間に沢山の女の子と楽しく遊んで、最後に本命の女の子から告白される（１１＋？人いるので選びがいがある）」ことです。つまり、パラメータを上げるのは「いい男になり、バリバリ高校生活をエンジョイして、本命の女の子に告白される」ためなんであって、決してそれ単体が目的になるもんじゃありません。
　考えてみりゃあ、パラメータを陰々滅々いぢって遊ぶより、パーッと女の子とデートする方が面白いに決まっているのですが、その「エンジョイするべき高校生活が単調」なら興味は半減、いや１０００分の１減。逆の観点に立てば「育てゲーってのはイベントが少なくて単調になるから、パラメータをいじる難しさでゲームにしている」ってイヂワルな見方も出来るワケです。
　ここで翻って「ときめきメモリアル」を見ると、その現れがちな単調さを粉砕するべく、力技で莫大な量のイベントをブチこんでます。
　その数たるや、まさに「途方もない」。ぼくの見ただけでも軽いＡＶＧ風味のデート（デートスポット多数‥季節もあるでよぉ）、季節・デートの相手・場所の３つの条件がまとまればて出てくる特別な絵（数十枚以上）、修学旅行（３箇所から選ぶ）、縁日（３年全て違う）、文化祭（催し物多数。おまけに３年全部内容が違う）、運動会（４つのミニゲームから選択する）、ミニゲーム（金魚すくいなど）、シューティング（ツィンビーなど。５匹のボスつき）、クリスマスパーティ、誕生日（自分＋女の子）、バレンタイン（義理チョコは悲しいぞぉ）、ホワイトデー、入試、進路相談、部活動、相々傘（うはうは）、エンディング１３種類、その他多数。あげくの果てはＦＦ風味のサイドビューアクティブバトルまで用意いるんだから唖然も唖然。
　確かにイベントの一つ一つを取れば「あっさりめ」なんだけど「いつもイベント」と感じるほどの密度で物事が起こるうえに、２度や３度のプレイでは半分も見られない量が入っているうえに、そのイベントのほぼ全てでしゃべりが入るんだから、凄まじい。（さらにひどい事として、しゃべる内容にまで何種類かのパターンがあることが多い）
　まさにＣＤならではの圧倒的な力押しゲームなんだな、これがぁ！（ちなみに僕、５回プレイしましたがイベントの５０％を見ているとは思えない。エンディングもまだ５種類しか見てないし(--;)）
　‥買いたくなってきたでしょ。（爆笑）
　とまあイベントだけでもムチャなんだけど、それに加えて、すんげー巧妙なゲームシステムがこのテンコ盛りゲームを一段と面白くしてます。まず女の子に対して行動出来るのは日祭日だけで平日の６日間は週の頭に決めた行動を繰り返す受け身の状態。つまり自分はな～んも出来ません。どうせゲームの最初のうちは「パラメータが悪い＝人気のない」男の子だから、日曜日にデートの誘いをかけてぇ～断られて悲しく消える～ぅ（ドナドナの節で歌うのだ（爆笑））状態を繰り返すワケ。
　ところが本命の子をモノにするため自分を鍛えると当然、人気があがり「いらない女の子」もデートに誘いに来るワケ。むろんデートを断ることもできるが、それも後味が悪いし「義理じゃないバレンタインのチョコ」も欲しいっ！　さらにマズいことに、あまり冷たくあしらっていると学校内に悪い噂が広まって、本命の子にまで嫌われてしまうオマケつき。（爆弾マークは恐いぞぉ）
　でも、だからと言って「いらない女の子の都合」ばっかり考えていると本命の女の子とデートをすることもできない‥まさに贅沢なスケジュールを組むのに四苦八苦する悪魔のゲームなのだぁっ！
　そして、その苦労の最後にやってくる恐怖の「こ～くはぁぁぁぁくタイムっ！」　はっきり言ってしまいましょう。このゲーム、自分は告白できません。（きっぱり）
　ではどのよーにして結ばれるのかっ！？
　答えはぁ、「女の子が自分を選ぶ」‥アハハ～自分はなーんも出来ない。クライマックスの告白タイム（むろん卒業式の日だよ）はまさに期待と不安のドッキリ・ビックリ箱。果たして自分の本命は現れるのか、それとも唖然茫然の相手なのか、まさに手に汗を握っちゃうモーレツさ（死語）。
　‥ここまで書いたけど、このゲームの絶対的な面白さの１００分の１も伝わってないと思うんで、ぜひぜひぜひぜひぜひ買ってプレイしてみてちょ～っ！
　絶対の買いだぜや～っ！