2012-07-05 Thu [ 日記 ]
僕とあいざわひろしの付き合いは長いわけだが、そのあいざわひろしの単行本『アースフロンティアへようこそ』の第2巻が出ることになった。
めでたい話なのでブログでも書いて祝う…のではなく、この『アースフロンティアへようこそ』(以下EFO)は、僕はある意味深く関わっていて、いろいろ文句を言いたいので、それに関して暴露大会などしてやろうというのが、このポストの目的である!
ところで、何も知らない人のためにザザっとEFOというマンガのあらすじを紹介しておこう。
と、こんな話である。あいざわひろしはイロイロ文句を言いそうだが、ともかくネトゲ廃人と、痛いプレイヤーしか出てこないマンガだと思えばいい。
ここで賢明なる読者諸兄は気づかれただろうが、舞台は高校とゲーム世界の2つ。しかも現代のMMOだ。
どこの誰がこのゲームを考えたのか?
あいざわひろしではない。
あいざわひろしは、EFOの連載を始めるときには、FF11廃人にして、モンスターハンター廃人だったわけだが、仮にもオンゲーといえるようなゲームはこの2つしか知らなかった。
そして、ある日、あいざわひろしは言った。
「岩崎さん、今度連載するマンガ、舞台がMMOなんですよ。ちょっと一本適当にゲームデザインしてくれませんかね」
僕、ポカーン。
結構、ムチャな要求だと思うのだけど、ともかくマジメにゲームデザインはさせてもらったのが、マンガの中に出てくる『EFO』。正式名称はアース・フロンティア・オンライン。
韓国=日本の共同開発のMMO。レンダラーはX11ベースで内製。物理エンジンも内製ですごい高級。実はイメージもあって、スクウェアエニックスとグラビティが協業で作ったって感じ。
ビジネスモデルは月額課金を目標に作られているんだけど、内製のゲームエンジンに、やたらめったら手間がかかって、アルファ、クローズベータ、オープンと進んだところで、トラブルイロイロ続出で「オープンベータ(アカウントは招待制)のまま1年以上サービスを続けている」という設定。
「設定としてはベータがありがたいんですよ」と言われて、無理やり考えたんだけど、作ったときは、結構ムリがある設定だと思ってた。
明らかに予算のかかったゲームなので、オープンベータまで来てたら普通は2ヵ月後には商用サービス開始だ。
そして、そうはいかない大トラブルがあったなら、諦めて一度店じまいして建て直しをするかのどっちかだろ? とか思いながら、まあマンガで課金の話を持ち込んでもしょうがないからと、そこはファンタジーだな、なんて思いながら、デザインしたのだけど、FF14なんてとんでもない例が出てしまったので、これがありえる設定になってしまった。
ま、なんにしても韓国=日本の共同開発って設定ってことで、クラス(ジョブ)の作りが、韓国っぽいツリー型になっていたりとか、いろいろ細かいワザはきかせつつも、一通りの設定を作ったのが、連載前後である。ちなみにクラスツリーは単行本の一巻に収録されていたりする。
あと、戦闘はリアルタイム要素の強いセミリアルタイムって設定。こうしておいた方が漫画映えするだろうと思った。
ここまでなら、まあ設定やりましたね、で終わりだけど、ポカーンとしたのが連載が始まってから。
最初のうちは、ゲームっぽい描写もあったんだけど、途中からはメチャクチャ。
キャラクタが気絶しようが普通はTPSで作るから、画面は見えるはずなのに、本当になにも見えなくなってるとしか思えないし、横にいるヤツとじかに話せばいいだろうってところでも話さないし、もう明らかにプレイヤーの全感覚がネットゲームに接続されている完全仮想現実の近未来ネットゲームの世界で「いったい、このクライアントはどないなってるんだ」と言いたくなってしまう。
で、文句を言ったら…
「まあ話の勢いってのはあるんですよ」
しょうがないから、いろいろと理屈をひねり出し、いまだ整合性を取るようには努力しているのだけど、その場のノリで、とてもいまどきのパソコンじゃムリだろってネタをやるのは止めてもらいたいものである。プンプン。
と、こんな風に設定は苦労してるんですよって話でしかないけれど、いずれにしても、単行本が出るのはめでたい。ついでにアニメ化とかもされませんかね?
そんなわけで、結構ひどい目に会わされた『アースフロンティアへようこそ』は7月7日に発売だそうである。
めでたい話なのでブログでも書いて祝う…のではなく、この『アースフロンティアへようこそ』(以下EFO)は、僕はある意味深く関わっていて、いろいろ文句を言いたいので、それに関して暴露大会などしてやろうというのが、このポストの目的である!
ところで、何も知らない人のためにザザっとEFOというマンガのあらすじを紹介しておこう。
高校入りたてのナメたガキ、甘粕謙一郎が、自分を変えたいとかナメたことを思ってたら、ナゾのゲームおたくメガネ女とたまたま会い、インターネット部に入らないかとか誘われる。
で、なんとなく誘いに乗って行ってみたら、実はインターネット部とは名ばかりで、ただのネトゲ同好会。
そして、ナゾの女=部長の千手静を筆頭に、部の全員がハマっているのが『アースフロンティアオンライン』って招待制オープンベータ期間のMMO。しかもド廃人ばかりで、部員でギルドを組んでいた。つまり学校にいる間にEFOを遊ぶために作られたのがインターネット同好会だったのだ。
そしてケンちゃんも、この部に入ってしまい、晴れてEFOの住人となってネトゲ廃人への道を順調に歩み始めるのであった…
で、なんとなく誘いに乗って行ってみたら、実はインターネット部とは名ばかりで、ただのネトゲ同好会。
そして、ナゾの女=部長の千手静を筆頭に、部の全員がハマっているのが『アースフロンティアオンライン』って招待制オープンベータ期間のMMO。しかもド廃人ばかりで、部員でギルドを組んでいた。つまり学校にいる間にEFOを遊ぶために作られたのがインターネット同好会だったのだ。
そしてケンちゃんも、この部に入ってしまい、晴れてEFOの住人となってネトゲ廃人への道を順調に歩み始めるのであった…
と、こんな話である。あいざわひろしはイロイロ文句を言いそうだが、ともかくネトゲ廃人と、痛いプレイヤーしか出てこないマンガだと思えばいい。
ここで賢明なる読者諸兄は気づかれただろうが、舞台は高校とゲーム世界の2つ。しかも現代のMMOだ。
どこの誰がこのゲームを考えたのか?
あいざわひろしではない。
あいざわひろしは、EFOの連載を始めるときには、FF11廃人にして、モンスターハンター廃人だったわけだが、仮にもオンゲーといえるようなゲームはこの2つしか知らなかった。
そして、ある日、あいざわひろしは言った。
「岩崎さん、今度連載するマンガ、舞台がMMOなんですよ。ちょっと一本適当にゲームデザインしてくれませんかね」
僕、ポカーン。
結構、ムチャな要求だと思うのだけど、ともかくマジメにゲームデザインはさせてもらったのが、マンガの中に出てくる『EFO』。正式名称はアース・フロンティア・オンライン。
韓国=日本の共同開発のMMO。レンダラーはX11ベースで内製。物理エンジンも内製ですごい高級。実はイメージもあって、スクウェアエニックスとグラビティが協業で作ったって感じ。
当時はグラビティはまだガンホーに買収されていなかった。だからこんな感じだなあと想像したわけだ。
ビジネスモデルは月額課金を目標に作られているんだけど、内製のゲームエンジンに、やたらめったら手間がかかって、アルファ、クローズベータ、オープンと進んだところで、トラブルイロイロ続出で「オープンベータ(アカウントは招待制)のまま1年以上サービスを続けている」という設定。
「設定としてはベータがありがたいんですよ」と言われて、無理やり考えたんだけど、作ったときは、結構ムリがある設定だと思ってた。
明らかに予算のかかったゲームなので、オープンベータまで来てたら普通は2ヵ月後には商用サービス開始だ。
そして、そうはいかない大トラブルがあったなら、諦めて一度店じまいして建て直しをするかのどっちかだろ? とか思いながら、まあマンガで課金の話を持ち込んでもしょうがないからと、そこはファンタジーだな、なんて思いながら、デザインしたのだけど、FF14なんてとんでもない例が出てしまったので、これがありえる設定になってしまった。
ま、なんにしても韓国=日本の共同開発って設定ってことで、クラス(ジョブ)の作りが、韓国っぽいツリー型になっていたりとか、いろいろ細かいワザはきかせつつも、一通りの設定を作ったのが、連載前後である。ちなみにクラスツリーは単行本の一巻に収録されていたりする。
あと、戦闘はリアルタイム要素の強いセミリアルタイムって設定。こうしておいた方が漫画映えするだろうと思った。
ここまでなら、まあ設定やりましたね、で終わりだけど、ポカーンとしたのが連載が始まってから。
最初のうちは、ゲームっぽい描写もあったんだけど、途中からはメチャクチャ。
キャラクタが気絶しようが普通はTPSで作るから、画面は見えるはずなのに、本当になにも見えなくなってるとしか思えないし、横にいるヤツとじかに話せばいいだろうってところでも話さないし、もう明らかにプレイヤーの全感覚がネットゲームに接続されている完全仮想現実の近未来ネットゲームの世界で「いったい、このクライアントはどないなってるんだ」と言いたくなってしまう。
で、文句を言ったら…
「まあ話の勢いってのはあるんですよ」
しょうがないから、いろいろと理屈をひねり出し、いまだ整合性を取るようには努力しているのだけど、その場のノリで、とてもいまどきのパソコンじゃムリだろってネタをやるのは止めてもらいたいものである。プンプン。
と、こんな風に設定は苦労してるんですよって話でしかないけれど、いずれにしても、単行本が出るのはめでたい。ついでにアニメ化とかもされませんかね?
そんなわけで、結構ひどい目に会わされた『アースフロンティアへようこそ』は7月7日に発売だそうである。
コメント
アニメ化までいけば一周回ってゲーム化企画の目がひょっとしたら?(笑)
フィクション内ゲームだと、ブレイクエイジ(バトルテック、ボーダーブレイクあたり)やソリッドファイター(カスタマイズ格闘ゲーム)あたりが夢があって楽しかった覚えがあります。
フィクション内ゲームだと、ブレイクエイジ(バトルテック、ボーダーブレイクあたり)やソリッドファイター(カスタマイズ格闘ゲーム)あたりが夢があって楽しかった覚えがあります。
| yocc | EMAIL | URL | 12/07/12 00:08 | BAm8sLSo |
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