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ルーク・スカイウォーカー問題
最近、会社の若いゲームデザイナーに説明することがあったので、ついでと言っては何だが、ルーク・スカイウォーカー問題と呼んでいる古くて新しくて難しいゲームデザイン上の問題について、メモ書き代わりに残しておきたい。
尊敬するクリス・クロフォードがElectric GamingやCGDCの講演でスゴく語っていたゲームの持つ宿命的な問題だ。

「映画のヒーローのようになりたい」という、誰でも一度が持ちそうな夢を叶えるのは、テレビゲームのストーリー的な側面、シミュレータ的な側面、そしてインタラクティブメディアであることが組み合わさった、素晴らしい能力だ。

ところが映画のヒーローが立ちむかうクライマックスのような状況を本当にゲームで設定すると、ほとんどクリア不可能なうえに、クリア出来るようにすると別の問題が起こる、というのがこの問題のそもそも。
例えば(問題の名前に準じて)スターウォーズ EP4のラストバトルの条件を考えてみよう。

・ターゲット直径2メートル。正確に当てないと終了。
・コンピュータで狙ってもターゲットに当たらないことは、前回の攻撃で証明済み
・残り数分で反乱軍の基地は吹っ飛ぶ。勝負はただ一度。
・ターゲットを攻撃するためにはクソ狭い溝の中を飛んでいかなければならない。
・後ろからはベイダー卿ご一行がビーム撃ちまくってくる
・前からはバリバリ対空砲火
・頼りにしていたナブロボットも吹っ飛んでる。
・味方は自分だけ。

どう見ても殺しにかかっている難易度で、こんな最終面があったら、僕なら「クソゲーだ!」とほぼ間違いなく叫ぶ。
ではどういうバランスを取ればいいのか、何がゲームデザインとして正しいのか? というのが、ルーク・スカイウォーカー問題。


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|| 21:05 | comments (6) | trackback (0) | ||

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F2Pの最初の3分間2016 - (1)
F2Pの最初の3分間におけるディレクティブチュートリアルの作り方(主にゲームロフト的な)を説明して、約2年経った。
で1年前の冬コミで記事をまとめた『F2Pの最初の3分間』という同人誌を出して、続編で夏に『F2Pの最初の90日間』を書いたのだけど、その中で1年も経ったら、古い技術になるだろうと書いた。
そのとおりで、既に古い技術になったという感慨を持っている。

■F2Pの最初の3分間
→ (1)(2)(3)(4)
■桝田方式によるユーザーストーリーの作り方
→ (1)(2)(3)(4)(4.5)(5)(6)(7)

どうして古くなったのか?
それを原理的に考えるためには、もそもDirective Tutorialをなぜ作るのか? が話のモトになる。


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|| 21:20 | comments (0) | trackback (0) | ||

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俺の仕掛けにプレイヤーがハマったとき、楽しい…のは誰だ!?
ちょっと…のつもりだったんだけど、7月頭だったんで、なんと2か月前の 記事の続きみたいなものだ。

しばらく前にこんなことをツイートした。
ゲームを作っている人と話をしていると、ダンジョンやらバトルやらの設計をしているとき
「XXでユーザーがこう引っかかるから、面白いでしょう!?」
とか言う人が結構いる。
「それにユーザーが引っかかって、なぜユーザーは面白いと思うんですか?」
対して上の問いを発した時、説明出来ないゲームデザイナーは多い。
ユーザーが引っかかって面白いのは自分で、ユーザーの目線で見ているわけじゃないんだよね。


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|| 22:40 | comments (0) | trackback (0) | ||

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桝田方式によるユーザーストーリーの作り方(7)
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"Progession Wall"とはなにか?
直訳すると"進行するときの壁"とでもいうところになる。
そもそもはRPGなどで難易度の壁を作るために必要なゲームデザイン上の技術で、これが転用されて海外で極めてよく使われるマネタイズの技術になっている。
非常に基本的な概念なので、まずRPGやCity Builder系でよく使われる形式でユーザーの所持金に関係するモデルを組み立てよう。
極端に単純化してあるモデルだが、ちょっと調整すれば簡単なゲームに使用可能な妥当なモデルになっているので、説明していこう。

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桝田方式によるユーザーストーリーの作り方(5)
桝田方式によるユーザーストーリーの作り方(5)
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シリーズの続き。
よくわからなくなってるひとは読みなおして欲しい…

属性など成長軸を増やすのはいいけど、扱いづらい。では、もうちょっと都合がいいモノがないのか?
「装備」を作ることで、強さが派手にジャンプするように作ればいい…そしてこれは海外のF2Pでよく使われる"Progression Wall"による課金にも使えるんだよ

つまりユーザーストーリーを組み立てていく上で、パラメータ母数問題と、RPGメカニクスの基本的な問題から成長感が維持しづらい問題を比較的軽減できる強力な武器として装備がある、ということだ。
…というところまでが、前回までの話で、今回からは装備をユーザーストーリーに組み込む方法を解説していくことになる。

ここで装備と簡単に書いているが定義がヌルいので、装備をもう少し厳密に定義しよう。

装備とは「パラメータになんらかの補正を加え、新たなパラメータを与えるもしくは特別な行動を与える機能」

と定義しておこう。どうしてこんなに回りくどい書き方をするかというと、装備の概念は非常に幅が広いからだ。

例えば「防御力アップの魔法」はよく考えれば(一時的な)防御装備だし、攻撃魔法は「一時的に強力な武器を装備している」と考えることが出来る。またアクセサリでHPが増える設定があれば、それも防御の一部になるし、ターンベースのゲームで絶大な破壊力を示すことが多い攻撃回数を増やす魔法だのアクセサリなんてのは「新しいアクションを付け加える」と見なすことが出来る。

つまり、装備とは、アイテムではなく一時的/恒久的にパラメータに補正を加えたり、新たな機能をプレイヤーが得られること、と考えておいたほうが、より柔軟で間違いにくい設計が出来るわけだ。



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|| 17:45 | comments (0) | trackback (0) | ||

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