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『ドラゴンクエスト』30周年、おめでとうございます
『ドラゴンクエスト』30周年、本当におめでとうございます。

30年前、ファミコンブームのド真ん中で『ドラゴンクエストI』(Iはついていなかったけれど、便宜上つけておく)は発売された。
このときには、まだRPGはとても新しいジャンルで、日本で「アメリカでRPGが流行っているらしい!(ADV+2年程度だった)」というのが81~82年ごろに雑誌(最初はログインだったと記憶している)に掲載されるようになり、84年に『ザ・ブラックオニキス』が発売され、RPGがパソコンでメインジャンルになったなんて時代に、そのパソコンと同じような複雑なゲームを発売したのだから、いくらファミコンブームでなおかつ当時人気絶頂の鳥山明さんがキャラデザしているからといって、そしてジャンプで宣伝できるといっても度胸があったと思う。

すぎやまこういちさんは有名ではあったけれど知る人知るってイメージだったし、堀井雄二さんと中村光一さんはPCマニアの間では知られていても、一般に知られている人ではなかったと思う。

その複雑さから、当時のゲーム雑誌では、面白いは面白いのだけどヒットするのだろうか? という懐疑的な見方がかなりあって、懇意にしていた編集のSさんが市ヶ谷にあった四谷にあった最初のマル勝ファミコンの編集部(市ヶ谷時代が長かったので、そっちと勘違いしてました…)で
「このドラゴンクエストってゲーム、岩崎くんが遊んでいるパソコンのRPGみたいなゲームで、本当に面白くてよく出来ているんだけどさ、こんな難しいゲームを、今のウチの読者の中心の小学生とか中学生が遊べるのか分からないんだよなあ。でもヒットしてほしいなあ」
と言っていたのを昨日のことのように思い出せる。僕は眺めてて、当時の雑誌の読者は小学校高学年~中学生だったのだから、そりゃ心配するのも無理はないと思った。

ちなみにSさんはテトリスもとんでもなく面白いよねって話をしていた、かなりゲームを見る目があった方で、なおかつもともとは小学館の編集さんで、小学X年生の編集部を歴任していた、子供向けの雑誌のノウハウをものすごく持っている方でした。

では結果はどうだったのかというと、確かに『ドラゴンクエストI』は、ヒットはしたのだけど爆発的か…といわれるとそうではなかった…と思う。少なくとも、僕は簡単に買えた。
やはり当時のファミコンの中では非常に複雑なゲームで、どうしてもとっつきが悪かったかなあとも思うし、だいたい86年の当時は任天堂自体がディスクシステムを推進していて『ゼルダの伝説』が登場して…という時代にROMカセットでディスクじゃなかった…なんてのも関係したのかなと思う。

これが大ヒットタイトルになったのはどこか?
間違いなく『ドラゴンクエストⅡ』。
僕は『Ⅰ』の時、どってことなく買えたので『Ⅱ』も全くそのつもりでいたら、一瞬で売り切れて、本当に東京中を探し回った。もちろん当時は携帯電話もインターネットもなく、ネットショッピングもなく、そもそもそんなに人が買うなんて情報もなかったので、売り切れるなんて想像もしていなかったのだ。
そして『Ⅱ』の大ヒットで、一気にファミコンにRPGブームがやってきて、シリーズの1つの頂点を迎える『Ⅲ』が88年に登場。
以降、ほぼ30年の間、一線級のシリーズとして君臨し続けているのだから、素晴らしいという以外なにもないと思う。
そして、様々な展開がなされているシリーズだけど、このまま40周年、50周年と名作シリーズとして続いていって欲しいと思う。

最後にもう一度、『ドラゴンクエスト』30周年、本当におめでとうございます。

|| 15:22 | comments (2) | trackback (0) | ||

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