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スプライトローテーションという技術
正しい呼び方があったわけでもないけれど、少なくとも僕はスプライトローテーションと呼んでいた技術について、ちょっと残しておこうというのが、今回のネタ。
おっそろしく古臭いハードの、おっそろしく古臭い技術で、残しておいたから「どうだ」ということでも全くないが、まあ後世のエミュレータを調べた人たちが「なんでこんなワケのわからんことをしていたんだ?」という疑問からは脱出することが出来るだろう。

めんどくさいので、以下の簡単な前提。
スプライトは、1980年代前半~1990年代半ばまでゲームで幅広く中心的に使われたグラフィックのハードウェア(および一部ソフトウェア)技術。
だいたい8x8~64x64ドットの矩形で、画面の座標を指定したら、速攻その場所に異動して、背景画面を壊さなくて、書き換え負荷がない神様みたいなモノ。透明色があったので、背景との重ね合わせも超カンタンである。ちなみにスプライトの指定座標は画面より大きいことが多く、画面外から出し入れするのも難しくなかった。
初期段階からスプライト単位での上下・左右反転ぐらいは出来て、後期は回転・拡大・縮小が出来るのも当たり前になったのだけど、回転・拡大・縮小が出来るようになったのは、アーケードでも80年代後半~90年代で、家庭用ゲームマシンではPS/サターン世代までは実質的に登場しなかった。
ファミコンだのPCエンジンだのメガドラだのSFCあたりの世代のマシンでは、敵だの弾だのマイキャラだのといった画面の上で自由に動くものにともかく使われていた。
ついでに書くと3DO・PS1・サターン世代はフレームバッファ形式なので、今回書くラインバッファ方式のスプライトとは全く制限が違う。

余談ついでに書くとセガのバーチャファイター1とかサターンあたりのハードやFM-TOWNSあたりのポリゴンともスプライトとも言えない過渡期のハードでは、変形可能な(雑には4点が指定され、矩形の必要がないということ)4頂点 指定のスプライト(四角ポリゴン)だったりする。三角形と比較して、扱いやすいところと扱いにくいところがあるのだけど、全体としてはメリットよりデメリットのほうが大きいので主流にならなかった。
(三角形は2枚を組み合わせると四角に出来るが四角形を三角にすることが出来ないとか、四角形だとねじれる問題が発生するなんてあたりが結構決定的な要因のひとつ)


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